2009年5月30日土曜日

心静かに・・・

お江戸通信二日目、霧雨が傘の下から舞い上がる中、日本民芸館に向った。
中学生の時、Fデパートの美術品のフロアでとても素敵な(私にとって)家具に出会ったのが、民芸品との始まりだった。
その後、自分の惹かれる様々なものに何か共通点があるなと思っていたけれど、それが民芸だと分かったのは、陶芸を始めてからだ。
柳宗悦氏が名付けたこの言葉で、それまではただの実用品だった数々の日用品が用の美と言う美術工芸品となった。
建物、展示ケース、ほとんど全てに彼自身が関わり、端正、かつ、重厚な、隅々までが凛とした佇まいに一歩踏み入ると、心の中の水面が静かに波立つ・・・
何度訪れても私の心を静かに、しかし大きく揺さ振る場所である。

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