2010年9月10日金曜日

晩夏


猫の具合が悪いからと教室を休まれていたご近所の生徒さんが、完成した作品を取りに来られた。

‘猫ちゃんの具合どう?’

‘悪いの・・・ガンだって・・・’

‘何歳?’

‘10歳’

いつも元気で楽しいお話をされるYさん、‘子供の頃はね、家で犬をずっと飼ってたの。山の中だったから、犬は外で飼って、死期が近づくと自然にどこかに行っちゃうの。何日も帰って来なくてね、それが死んだっていうことだったのよ。初めて猫を飼って、しかも家の中で飼うと、もうホントに家族なのよね・・・’

私はとてもYさんの顔が見られなかった。

これ以上話すとYさんは泣き出してしまいそうだった。

最近は、ペットは家族と多くの人が言っているのを聞いたり見たりしていたものの、今日のYさんの言葉で実感。

そういえば、20年以上我が家にいた熱帯魚、金魚たち・・・

吠えるわけでも媚びるわけでもないけれど、やっぱり家族だった。

今は主のいない水槽で水草だけが静かに揺れている・・・

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