最近キッチン用品売り場の前を通ると、新生活グッズ、お弁当グッズがワンサカあり、思わず立ち止まってしまいます。
もうそんな時代は過ぎたのですが、ちょっとお遊びにこんなもの(写真の型抜き)を買ってしまいました・・・
その昔、長男が幼稚園に上がる頃、母である私は自分自身の悩みのどん底にあり、毎日へとへとになって暮らしていました。
洋裁は前から好きだったのに、幼稚園バッグや靴入れなど、作りたいのに作れません。
だんだん入園式が迫って、気持ちも追い込まれ、ますますパニック状態の日々・・・
何とか気持ちを振り絞ってギリギリに完成!
しかし、これから始まる毎日のお弁当、子供の雑誌に出ているような今で言うキャラ弁など到底出来ません。
そこで、週4回のお弁当を少しでも可愛くしようと思い、その当時流行っていたキャラクターグッズのお弁当箱とお箸、お箸入れを4種類揃えたのです。
中身が冴えないのなら、せめて外側だけでも・・・との親心のつもりでした。
午前保育の期間が終わり、お弁当を持って行くようになって数週間後、長男が‘何でボクのお弁当箱だけ毎日違うの?他の皆は毎日同じだよ’と言うのです。
えぇ!喜んでくれるかと思いきや、そんなことを聞かれるとは予想外でした。
‘毎日違うほうが楽しいでしょ!’と言ったものの、そんなことでゴマカソウとしていた自分にハッとしました。
その後、自分の気持ちともやっと折り合いが着き、次男の幼稚園時代、年中さんの時にあみだくじで保護者会の副会長になってしまいました。
それはそれで恐怖でもあったのですが、それ以上に得られたことも多く、ほんとに貴重な一年間でした。
その間、ほとんど毎日出勤のように幼稚園に顔を出していたので、園長先生ご推奨のお弁当参観を色んなクラスでさせていただきました。
自分もお弁当を持って、自分の子以外のクラスに行き、園児と一緒にその時間を過ごします。
普段は分からない園児の食事の様子、先生の大変さ、お弁当の意味、お弁当の関わり方・・・など、予想外のことがたくさんあり、ビックリしてしまいました。
あまりに可愛く絵のようなお弁当を前に、食べたら顔が崩れると、食べようとしない子、お箸、フォーク、スプーンの3点セットのどれで食べて良いか悩んでいる子、お弁当箱が手に余るほど平たく大きくて、お箸を刺したら重みで床にひっくり返してしまう子・・・
どれもお母さんが一生懸命きれいに可愛く、楽しくと思って作られているんだろうなぁ・・・と現実とのギャップにちょっとせつなくなりました。
百聞は一見にしかず!ほんとうに良い体験でした。
さて、前述のアンパンマンの型、白いご飯の上に差し込んで濃い色のふりかけをかけると綺麗に顔が出て来る・・・ハズでした。
いつものようにフタをしてお昼の顔を想像しながら、ひとりウキウキして次男の帰りを待つ母。
帰ってご飯を食べても何も言わないので、しびれを切らして‘今日何かお弁当変わってなかった?’と聞くと、‘別に~~・・・’と次男。
‘ふりかけに型を付けたんだけど・・・’‘何の?’‘アンパンマン’‘全然ワカランかったよ’
がっくり・・・そうかぁ・・・
数日して、再度挑戦はドキンちゃん、やっぱり何も言わないので‘今日は分かった?’
‘何が?’‘ドキンちゃん’‘ワカランかった!’‘そう・・・’
‘言っとくけどねぇ、猛烈におなかがすいとるんじゃけぇ、フタを開けたら一気に食べるんよ!そんなこと一々気にしてないけぇ’
あっ、そう・・・
親も子も、なかなか心はワカランものだ・・・
まぁ、食べてくれるだけ良しということにしよう!!
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