思い出

ここのところ、ずっと作務衣作りの毎日、作業のお供はいつもならラジオなんですが・・・
4月からの番組改編で午後からがちょっと面白くなくなり、録画したテレビや映画を観ていました。
何せ、ミシン、アイロン、ロックミシンの3台をぐるぐる回りながら作業するので、じっくり観るなんてことは出来ません！
なので、洋画はブーッ!!
ほとんど音として耳で聞き流して、まぁまぁ分かるモノに限るのです。
結局、可能なものが無くなり、久々にディスクになった映画を観ることにしました。
選んだのは「かもめ食堂」、すでに4、5回は観ているので、大まかな筋はキッチリ頭にインプットされております！
なので、雰囲気だけで心が落ち着きます。
その中おむすびを食べるシーンになると、必ず思い出すことがあるんです。
今から20数年前、次男が幼稚園の年少組に入った年の9月、物凄く大きな台風が広島を襲いました！
以前住んでいた地域は河口に近い場所で海、川、山全て見える素敵な街でした。金曜夜のお楽しみ「ドラえもん」を観ていたら、突然の停電！
すでに強風で外はとんでもない状況、携帯電話もない時代、夫A型は帰って来ず、子供は怖さに震え、次男は「怖いよぉ、怖いよぉ」と言いながら、畳の上にうずくまり・・・
いやに静かになったと思ったら、お坊っちゃまはそのままスヤスヤとお眠りになり・・・
今日はもう帰って来れないのかも・・・と心配していたところ、ひょっこり帰って来た夫A型！
あまりの興奮を抑えられず、マシンガンのごとく市内の状況を喋りまくる！
まぁそんな夜を過ごし、幸い停電も解消し、やれやれと思っていたら、解消したはずの電気がバタバタと消えてしまって三日間・・！生まれて初めてであろう長期の停電となりました！
幸い我が家のあるマンションは三階建てなので、水は使える!!
ガスも使えたので、朝から冷蔵庫の中のモノ、溶け始めた冷凍庫の中のモノを料理しまくり、明るいうちに全て完了！という生活をしていました。
そんな中、隣のマンションの友人がおむすびを作って持って来てくれたのです！長男の同級生のK君宅は、電気も水も出ないので、お母さんの実家にご飯を食べに行っていたのです。 そこで、我が家の分までおむすびを作ってくれたのです。
その三角むすびの美味しかったこと！！！
ふっくら丸く、しっかり握ってあるのに固くなく、口に入れたらホワッとほどける・・・
おむすびがこんなに美味しいと思ったことはありませんでした！
その後何度もそのおむすびを目指してチャレンジしたのですが、どうしてもその加減は私には出せませんでした。
同じ材料、同じ時間、同じ味付けでも作る人によって違う「料理」という芸術、そこに加わる謎の調味料は何でしょうか・・・
たぶん、一つしかないでしょうねぇ、きっとアレ！