思い出の味

NHK BSの番組で今、気に入っているのが「鴨川食堂」です。
久々に見るショーケンの演技がなかなか潔く、出て来る料理一つ一つが綺麗です。
毎回、何十年も前の記憶に残る味を求めて暖簾をくぐるお客さん、それぞれに色んな思い出があります。
私にも色々な思い出の味があります。
それを思い出す度に、その時の情景が浮かんで来て、タイムスリップした自分を懐かしんでいます。
嬉しかった時の味、悲しかった時の味、色々様々です。
その中でもう一度食べたいとずっと思っている味がいくつかあります。
一つは、小学校の頃の夏休み、父親の出張に付いて行った米子で、父の友人の奥さんに連れて行ってもらった米子のホテルで食べた「Aランチ」のエビフライ！
今でも目の前に浮かんで来ます。
子供に恵まれなかったそのご夫婦は、私のことをとても可愛がってくださり、いつも奥さんが色んな所に連れて行ってくださいました。
エビフライにかかっていたタルタルソースの酸味、その香りと海老の甘さが相まって、何とも言えない美味しさが口の中に広がって・・・
もう一つは中学3年の春休み、堺市に住んで長唄のお師匠さんをしていた親戚のおばの家に行って、お稽古に行く前に寄った六甲の駅の近くで食べた「鉄火巻き」です。
マグロが良かったのか、海苔が良かったのか、口に入れた瞬間、その二つの味にわさびのツ～ンとした香りがまとわり、ほんとに美味しかった！！
この味の思い出は私の中でずーっと懐かしい情景として温められるんでしょうねぇ・・・